ピアノの鍵盤の紹介

最初にピアノを全く触ったことがない人のためにピアノの鍵盤についてご紹介します。 現代のピアノは、ベーゼンドルファーのインペリアルなど一部を除いて、88鍵の鍵盤が一般的です。その鍵盤には、低い音から高い音まで、つまり左から右へ1から88の番号が振り分けられ、ピアノ調律師などはこの番号をピアノの状態を伝達する手段として使います。 そして、実際に弾くために最初に習うのが「ド」の場所です。 ピアノには白鍵と黒鍵があり、88の内訳は白鍵が52で黒鍵が36あります。白鍵は一様に左から右へと並んでいて、黒鍵は2つのグループと3つのグループが交互に並んでいます。「ド」は、この2つの黒鍵のグループのすぐ左隣にあたります。 そして88の鍵盤を見渡すと、この2つの黒鍵のグループは7つあることがわかります。黒鍵2つと3つの両グループとそれを囲む白鍵たちをひとくくりにして1オクターブという12の音の集まりが出来上がり、ピアノの鍵盤ではこのオクターブが7つ、7オクターブの音域に対応する楽器ということになります。 通常、「真ん中のド」といわれる音は左から4番目のドを指します。音楽の授業で習う、五線の下に小さい線を引いた上に記される音符のドのことです。 アメリカのピアノ調律師の間ではこのドを「C4」と呼び、音楽の授業では「Middle C」と通常呼ばれています。 「ド」がなぜ「C」なのかは改めてお話ししますので、まずは「ド」の位置を覚えてください。そして、今後は「ド」ではなく、「C4」または「Middle C」と記述することが多くなるので、併せて覚えておくと便利です。 (電子キーボードやシンセサイザーなど、61鍵のような小さめの楽器をお持ちの方は、取扱説明書に記載されていると思いますので、そちらを参考にしてください。) 【目次へ】
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音符を使わないコード弾きピアノ講座

このブログでは、音符をほとんど使わずに図と数字中心でコード弾きピアノを解説していきたいと思います。 コードを習得すれば、様々なジャンルの音楽を演奏できるようになります。クラシック音楽への理解も深まります。 そして、コード弾きの起源ともいえるジャズピアノへの応用についても解説していきます。 ご質問などございましたら、コメント蘭に記入してください。可能な限りお答えしていきます。 目次 メロディの土台となるルールを知る ドレミファソラシドとCDEFGAB ピアノの鍵盤の紹介 ドレミファソラシドの仕組みを知ろう ラシドレミファソ0暗いメロディ 24のキーを調べよう! 24のキーの覚え方・答え合わせ 24のキーでスケールを練習する   ハーモニーを組み立てる音と音の関係を知る 2つの音の関係 定義の方法 全音・半音以外での音階の定義 和音を作ろう 二和音 3度 5度 7度 三和音 さらにジャズっぽくするエッセンス(7thコード) 音楽の支配者はこの和音   ハーモニーを並べて楽曲のパーツを作る ようやくジャズ特有のお話 II - V - I 0 このコード進行がジャズの基礎 マイナーキーでのII - V - I 3つの音でジャズを表現 もっとジャズっぽく0さらに色合い豊かに あえてずらすのが気持ち良い不思議 アドリブをやってみよう 何がなんだかさっぱりわからない人のための第一歩 絶対外さない究極の奏法 レペティションゲーム 曲の性質をまったくの別物に作り変える
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ビル・エヴァンスの様に演奏する5つの方法(後編)

2011年にアメリカのキーボードマガジンに掲載された記事の和訳です。こちらは後編で、前編はこちらです。 4. 内声の動き エヴァンスがしばしば使用した内声の動きは対位法の技法を持ち込んだものでした。Ex. 4aはエヴァンスがマイナーコード上で好んで使用した奏法の例です。内声の5度の動きに注目してください。 5, #5, 6, b6, そして5へと動きます。右手は短三度インターバルの半音階上昇で、いかなるコード進行の上でも機能します。Ex. 4bは ii-V-I進行での内声の動きを示しています。 エヴァンスは16分音符と16分の三連符を最初に取り入れたジャズピアニストの1人でした。 ビル・エヴァンスの楽譜を出版しています。こちらもご覧ください。 5. ロックハンズテクニック(ブロックコード) エヴァンスはときおりジョークで自分のことを「“king of the locked hands.” 」と呼んでいました。この手法を最初に開発したピアニストは、ナット"キング"コールとジョージ・シアリングなどで、four-way ...
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ビル・エヴァンスの様に演奏する5つの方法(前編)

2011年にアメリカのキーボードマガジンに掲載された記事の和訳です。 1.左手のルートレスヴォイシング ビル・エヴァンスは独自の方法でジャズピアノのサウンドを塗り替えました。(文字通り彼の左手で!)彼のルートレス四和音はガイドトーン(3度、7度コードトーン)に加えてコードトーン、カラートーン、テンション、オルタードから成ります。これらのコンパクトなボイシングは本質的でスムーズなボイスリーディングを持っています。Ex. 1aはキーCのII-V-I進行です。このポジションはAフォームと呼ばれることが多いです。ルートの動きに慣れるために左手でルート、右手で和音を弾きます。 Ex. 1a その後、左手だけで和音を弾く練習をします。Fキーまで半音ずつ上げながら移調する練習をします。 Ex.1bは、Bフォームと呼ばれAフォームと同じ構成音ですが形が異なります。F#メジャーからBメジャーまで練習します。 Ex.1b Ex. 1cはマイナーのルートレスヴォイシングによる ii-V-i進行のA-フォームです。 Ex. 1c オルタードヴォイシングはトライトーン(増4度)が元のドミナントヴォイシングと同じです。 Ex. 1dはマイナーのルートレスヴォイシングによる ii-V-i進行のB-フォームです。 Ex. 1d 2.右手のアプローチ エヴァンスの叙情的な右手のラインの多くは、左手のヴォイシング位置の関係からキーボードの高音域に終止しました。Ex. 2aはビルがよく使っていた方法を示しています。 彼はしばしば、左手の構成音を右手のラインに使いました。 Ex. ...
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ビル・エバンス-インプロビゼーション・コンセプト

Dan Papirany氏によるビルエバンスの即興演奏概念を日本語訳したものです。まだまだ改良の余地があると思われますので、お気づきの点についてはお知らせください。 メロディーラインの変化 エバンスのメロディーラインは実によく構成されている。70年代ではそのアイディアが明確でそれぞれの長いフレーズに格差があり、簡素なものから複雑なものまで様々である。ひとたび彼の音楽を聴くと「わあ、なんてシンプルで美しいんだろう、ぜんぶ納得いくのになぜこれを思いつかなかったんだろう。」と多くがコメントする。エバンスの即興演奏概念では、あるフレーズが最初のモチーフとして次のフレーズへの発展に導き、コーラスが進行するにつれて複雑なものへと変化していく。エバンスはコーラスを多数回繰り返すことを好まず、事実音楽的な表現には2~3コーラスが十分と考えていた。また、ある演奏者のアイディアが途切れ次のコーラスへの折り返し地点に近い時は、即興演奏を終わらせるのが最良の選択肢としていた。エバンスの即興演奏には使い古しがなく即興への挿入部分にはとても風情があった。このような点からエバンスは純粋なミュージシャンだったといえるだろう。 以下は70年代のエバンスの即興演奏から取った典型的なメロディラインの例である。 1小節目は典型的なモチーフを示し、後の小節で変化していく。この五線譜でのリズムは類似しており、またそれぞれが和製的な変化をもたらしていることにはさらに注目できる。4小節目ではキーボード上の高音部での演奏に切り替えリズムが両方の五線で複雑化しているため、さらにドラマチックな効果を作り出している。 ハーモニックアプローチ(和声への取組み) エバンスのハーモニーは、他のミュージシャンに比べてとても高度である。彼はドビュッシーやラフマニノフ、ジャズではバドパウエル、チャーリーパーカー、ジョージシアリング等の影響を受けているが、管楽器のような即興演奏メロディでの影響はバドパウエルにある。ハーモニー(和声)ではジョージシアリング(ブロックコード)やジョージラッセル(モード奏法)の影響が見られる。マリアンマックパートランドのインタビューで、エバンスは偉大なジャズ演奏家すべてが影響したと断言している。エバンスの和音への取組みはクラシックとアメリカのポピュラーミュージックに起源する。1956年、彼がジャズシーンに初めて現れたときに見せた和声への取組みはとても新鮮なもので、既に自作の曲は和声的にとても高度だった。ある曲のコード進行が簡単なものである場合に、彼は自分の好みに合わせて変化させた。エバンスが2音ボイシング(発音)を使う場合のメインは3度と7度であり、モダンジャズやビバップの演奏者にこの取組みは非常に有名である。以下の例は2通りの2音ボイシングをCメジャーキーで示す。EX2aの最初と最後の和音は(ルート(根音)を除いて)3度を低い位置においている。 EX2a EX2bでは(ルートを除いて)和音を反転し最後の和音は7度を低い位置においている。 EX2b EX2cはエバンスによる2音ボイシングの用法である。この楽譜はエバンスのオリジナル曲「Orbit」の抜粋である。1小節目のコードはGm9、Fを7度、Bbを最高部においている。同じ小節で次のコードはE+7、3度を下部に置き7度を上部に置いている。2小節目の最初のコードはAm9でエバンスは再び(バドパウエルのような)標準ボイシングを使用し、7度を下、3度を上としている。 EX2c In your own sweet way(Dave Brubeck)はエバンスがよく演奏した曲である。このような曲は大抵シンプルな構成で書かれ、作曲家や演奏家はこの基本構成に別の要素を加えることで複雑化させている。この曲はAABAという4つのすセクションから成る。最初のAセクションのコード進行はAmb5/Gm/Cm/Bbmaj/Abm/Gbmaj/Cmb5/Bbmaj。最初のコードの前の3拍目と4拍目にドミナントコードを加えることでさらに面白い音を結果として得られる。Aセクション残りのコードにも同じ方法を適用できるので、結果としてコード進行はAm7b5, D7 /Gm7, C7/Cm7, F7/Bbma7, Ebmaj7 /Abm7b5, ...
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ジャズピアノと臨時記号

ジャズピアノを採譜していて特に悩まされるのが臨時記号です。臨時記号がない小節を探す方が難しいです。すごいのになると、一つの和音にシャープとフラットとナチュラルが混在してたりするものだから、さてこれをどう記せば見やすくなるのだろうかとため息がでます。 デミニッシュコードやオルタードドミナントセブンスなど、ジャズの理論はよくできていて、音楽的にも気持ちよく聞こえるのですが、クラシック音楽から培われてきた記譜法にはもはや限界があるのではないかと思ってしまうほど。 コード弾きではルートに対するインターバル(音程)で音を表すので、いっそその数字を使ってギターのタブ譜のように記すことはできないか、と考えてます。写真のように。そうすれば、オルタードノート以外にはフラットやシャープが付かないので、キーにも縛られないのでは。 ピアノの場合は音域が広いので、どこのオクターブなのかを指す記号を、たとえばI 〜VIIで書き足すとか…。 ちょっとアイディアを練ってみたいと思います。
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高品質な楽譜を目指して

当店で出版する楽譜は、商品ページをご覧いただいてのとおりピンクの表紙のシンプルな作りです。一見地味です。ジャズやポピュラー系の楽譜は、アーティストの写真やイラストを印刷してあるものが多いのですが、当店は演奏していただくターゲットにクラシック音楽の演奏家の皆さまを重視し、本格的なコンサートにも使用していただきたいという目標もあるため、相応のつくりを目指すことにしました。 国内外の有名ブランドはデザインが統一されていて、外観でどこの出版社かわかるようになっています。全音はブルーに淡いグリーンのふち、ウィーン原典版は赤、ショット、デュラン、リコルディなど、銘柄を上げればきりがありませんが、それぞれ独自の色合い、デザインがあります。 中でも、ヘンレの楽譜はその制作過程にとてもこだわりがあることを知り、一つの目標となりました。なので、最初の楽譜「A House Is Not A Home」を印刷にかけるとき、ヘンレ版の楽譜を一冊持って印刷屋さんに行き、「これと同じクオリティで印刷してください!」とお願いしました。サンプルがあると話が早く、用紙の仕様はすぐに決まりました。とはいえ、色からデザインまですべて真似することはできないので、表紙の色は日本のイメージに近くなるよう、さくら色を選びました。他の出版社の楽譜を見ても、汚れが目立ちにく色が多かったように思うのですが、さくら色とジャズ・・・。このイメージで定着できるよう頑張ります! 見た目がそれっぽくなったところで満足などできません。一流の楽譜は、細かいところまで演奏家のパフォーマンスを最大限引き出す工夫がなされています。そして、熟練の職人さんたちの技が生きています。これをジャズでどう表現するか、まだ始まったばかりの当店の楽譜は課題が山積みです。 パクリじゃないか、と突っ込まれてしまいそうで躊躇していたのですが、ただなんとなく印刷したわけでもないので紹介させていただきました。弾きたくなる曲、音楽、楽譜を模索していきたいと思います。時間がかかりますが次回作もお楽しみに!
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